Mar 30, 2009

昆虫飛翔写真を撮る秘訣とは

旧Ganesha's monologue(by P_BLOG)より移転転記。(2009-12-13)

前回のエントリーで、昆虫写真家である海野和男先生のWEBサイト、『小諸日記』を紹介するとともに、私の「コンデジで昆虫飛翔写真を撮る秘訣は?」という不躾な質問メールにご回答いただいた話を書いた。

その回答の中で、

それについては小諸日記でも何度か書いている。

ということだったので探してみたところ、昨年7月のルリシジミの飛翔という記事にCASIO HIGH SPEED EXILIM EX-F1でチョウの飛翔を撮る時のヒントが書かれているのを見つけた。まあ、大筋は前回記事の回答とほぼ同じなのだが、以下に引用する。

まずシャッター速度はできるだけ速くする。シャッター優先モードで撮ることが重要だ。チョウの場合1/2000が最低ラインと考えてよい。中型や大型のチョウでは1/2500を切れば大体とまるが、ルリシジミのように小さなチョウをアップで撮影する場合は1/2500でもぶれることが多い(写真は1/2500)。1/3200が安全だ。  ISOをオートにした場合ISO感度は400までしか上がらない。シャッターを1/3200で切るにはISO400でも晴れていないと無理だ。太陽が陰るとアンダーになってしまう。手動で800に上げると画質が落ちる。結局はISO感度はオートで撮り、曇ったら撮影をあきらめるというのが、綺麗な写真を撮るこつだ。

要点は以下の2つだ。

  1. シャッタースピードを出来るだけ速くする。(1/2000が最低ライン)
  2. 1/3200・ISO400でも晴れてないと無理。曇ったら諦めろ。

前回エントリーで紹介した回答では、これにさらに2つ付け加わっている。

  1. 被写界深度の深い広角を使え。
  2. ストロボが使えるなら使え。

ちなみに、私のRICOH R8のシャッタースピードは最高で1/2000だ。ぎりぎり最低ラインに届いているが、シャッタースピード優先モードは無いので、1/2000に固定することは出来ない。R8にあるスローシャッター制限機能は、あくまでも最低速度制限をかけるだけなので、最高速度になるかどうかはカメラ任せ。つまり、結論は「無理」ということだろうか。

  • RICOH R8のシャッタースピード(製品仕様より) RICOH R8のシャッタースピード

期待のCASIO HIGH SPEED EXILIM EX-FC100の方はどうだろうか。製品仕様では、「オート1〜1/1000秒(高速連写:1/40000秒まで)」となっている。パスト連写機能は高速連写のはずだから、最高1/40000秒のシャッタースピードが得られるわけだ。もっとも、EX-F1と違ってEX-F100ではカメラ任せのオートになってしまうのがツライところだ。それでも、RICOH R8と違ってポテンシャルがあるだけマシと言える。昆虫写真に限って言えば、コレ、良いよね。

  • CASIO EX-FC-100のシャッタースピード(製品仕様より) EX-FC100のシャッタースピード

うーん、でも、もう一つ知りたいことに関しては、やはり今回の記事でも触れられていなかった。そもそも、飛んでいる昆虫をフレームに収めるのは至難の業だ。そこをどうやってクリアしているのか。やっぱり、被写体が飛んできそうな場所(花とか)の前で粘るしかないのだろうか。そのあたりのことも是非知りたいのだが…。