Mar 08, 2009

RICOH CX1 と FUJIFILM FinePix F200EXR

旧Ganesha's Lab.(by SQLite2版Loggix)より移転転記。(2009-12-13)

今春の気になるデジカメ2機種、RICOH CX1 と FUJIFILM FinePix F200EXR には、いずれもダイナミックレンジを拡大する新機能が搭載されています。両機種の機能がどう異なるのか、非常に気になるので、まずは両社のニュースリリースを見比べてみた。

まず、RICOH CX1のニュースリリースでは、「ダイナミックレンジダブルショットモード」について次のように説明されている。

明るい部分から暗い部分までなめらかに再現する「ダイナミックレンジダブルショットモード」を搭載しました。
  • 画像処理エンジンと撮像素子の一新により高速連写が可能に。これにより、露出が異なる2枚の静止画を高速で連続撮影して、それぞれの適正露出部分を合成した画像を記録する「ダイナミックレンジダブルショットモード」の搭載を実現し、ダイナミックレンジを最大12EV相当まで拡大可能。人の目で見た印象と近い画像の記録が可能。
  • ダイナミックレンジを拡大した画像に加え、通常撮影画像の同時記録も設定することで、その効果を撮影後すぐに確認可能。

ふむふむ。要するに「露出を変え」て「高速連写」した2枚の画像を「合成」するわけですな。

では、FUJIFILM FinePix F200EXRの方はどうか。FUJIFILM FinePix F200EXRのニュースリリースでは、「ダイナミックレンジ優先モード」について次のように説明されている。

  • 「ダイナミックレンジ優先」では、ダイナミックレンジ800%まで設定することができ、明暗差が大きい屋外のシーンでも、白とびや黒つぶれを抑制し、豊かな階調を実現しています。
  • 「ダイナミックレンジ優先」:明暗差が大きい屋外のシーンでも、白とびや黒つぶれを抑制し、高い再現力を発揮。
  • ダイナミックレンジ優先」選択時には、最大800%まで設定可能。

なんだこりゃ。ニュースリリース中3箇所で言及されていますが、いずれも「ダイナミックレンジを拡大して白とびや黒つぶれを抑制」としか書いてません。こっちが知りたいのはどうやってダイナミックレンジを拡大しているのかなんだけど…!

その秘密は、FUJIFILM FinePix F200EXRで採用された新CCD「スーパーCCD ハニカム EXR」発表時のニュースリリースの方に書いてあった。

ダイナミックレンジの大幅な拡大を可能にする< Dual Capture Technology (デュアル・キャプチャー・テクノロジー)>
  • 「スーパー CCDハニカム EXR」は、1回の撮影で、電気的に露光時間を調整して、受光量の異なる2つの画像データを作ります。これを適切に合成し、高感度と低感度の2つの画像データから、1つの画像を生成します。このDual Capture Technology(デュアル・キャプチャー・テクノロジー)により、ダイナミックレンジの大幅な拡大が可能になります。晴天の屋外での人物撮影など、被写体の明暗差が大きいシーンに効果的です。
  • ダイナミックレンジの拡大については、富士フイルムはこれまで、「スーパーCCD ハニカム SR」と「スーパーCCD ハニカム HR」の2種類の方式を採用してきました。「SR方式」は、大面積で感度が高い“S画素”と、面積が小さく感度の低い“R画素”の2種類の画素からなる「ダブル画素構造」で得られたデータ信号を、最適に組み合わせて画像を形成することで、低感度撮影時でもダイナミックレンジを拡大させることに成功しました。また、「HR方式」は、ハイライト部が白とびしない条件で撮影した画像データを信号処理することで、ハイライト側の豊かな階調表現を実現したものです。
  • 今回の「EXR方式」は、隣接した同じサイズの2つの画素に、露光時間を制御することによって2つの異なる感度を持たせる「Dual Exposure Control(デュアル・エクスポージャー・コントロール)」技術の採用により、「SR方式」のように異なる面積の画素を組み合わせることなく、また、「HR方式」のように撮影感度を制約せずにダイナミックレンジを拡大することができます。

説明が長い…。FUJIFILMのニュースリリースは分かりづらいよ。
ともあれ、要するに「電気的に調整」して「露出の異なる」2つの画像を作り、それを「合成」するわけですな?

両者を比較すると、どちらも「露出の異なる2つの画像を合成」することでダイナミックレンジを拡大している、という点では同じだ。違うのは「どうやって」露出の異なる2つの画像を作るのか?という点だ。RICOH CX1では「高速連写」で、FUJIFILM FinePix F200EXRでは「電気的に調整」して画像を得ているようだ。「高速連写」の方は分かりやすいのだが、この「電気的に調整」というのは意味が分からない。具体的には、いったいどういう意味なんだろうか。

第7回 富士フイルムに聞く 「眼のメカニズムに迫る スーパーCCDハニカムEXR」 という記事を見つけた。そこにはこう書いてある。

  • Q.もうひとつの技術は、どういうしくみでしょうか。
    • EXRでは、隣接した同色の画素に異なる2つの感度を持たせ、高感度の画像データと低感度の画像データをそれぞれ作って組み合わせるような方法によって、広いダイナミックレンジを実現しました。
  • Q.一度のシャッターで、同時に低感度の写真と高感度の写真の2枚をとって、合わせていいとこどりするイメージですか。
    • 実際には2枚の画像をとっているわけではありませんが、しくみのイメージとしてはそういうことですね。例えば、一方で白飛びのしない画像データを、もう一方で通常の画像データをとって合わせて最適化することで、ノイズが少ないし、ダイナミックレンジが広い画像を実現するイメージです。
  • Q.なるほど。それなら、いいトコどりで、きれいな画像が実現できるしくみが理解できます。ところで、せっかく細かく配列している画素も、画素混合などの技術によって、解像度としては半分に落ちてしまいますよね。
    例えば、1200万画素のイメージセンサーで撮影しても解像度は600万画素になりますよね。高解像度を望むユーザにはマイナスではないでしょうか。
    • お客様にも、高解像度だけの競争には終止符を打って欲しい、とおっしゃる方が意外と多いんです。(以下略)

ふーむ。やや乱暴にまとめると、1200万画素のCCDを600万画素ずつに分け、それぞれで露出の異なるデータを「同時に」作るわけだ。この「画素数半減」と「同時に」がポイントだな。
RICOH CX1の方式では高速とはいえ「連写」だから時間軸にズレがある。だから、動きのある被写体だと難しいかもしれない。その代わり、解像度は929万画素フルに使えるのかな?
FUJIFILM FinePix F200EXRの方は解像度こそ600万画素に半減するけれど、時間軸にズレはないので、その点では安心だ。解像度だって、600万画素有れば充分だし。

以上、単純に技術的な部分だけで比較してみたが、実際にところは撮ってみてナンボ。RICOH CX1の発売開始後に、この2機種を直接比較した記事でも出てくると良いのだが。

Loggix 9.3.8 リリース

旧Ganesha's Lab.(by SQLite2版Loggix)より移転転記。(2009-12-13)

当Blogで使用しているCMSツール、Loggixの新バージョンがリリースされました。

思っていたより、早かった。
SQLite3のサポートやら、PDO対応やら、かなり全面的に改訂されていたようなので、もう少し時間がかかるものと覚悟していたので、望外の幸運だ。早速、当BlogのLoggixもバージョンアップした。

基本的に前回とやり方は同じだが、今回はSQLite3対応絡みで/dataフォルダ内に変更があったようなので、/dataフォルダ丸ごとではなく、その中の/data/resourcesフォルダと/data/loggix.sqlite.dbファイルとを個別にBackupした。なお、/data/loggix.sqlite3.dbがあると古いdbを認識してくれないので、/data/loggix.sqlite3.db.bakと書き替えた。

SQLite3は新規利用者専用?

とりあえず、無事動作しているようだ。…が、これはもしかして、SQLite2のままなのかな?とゆーことで、/data/loggix.sqlite.dbを/data/loggix.sqlite3.dbにリネームしてみた。

20090308_001.jpg

はい、すぐ戻しました。 SQLite3は、新規利用者専用かな?

バグ発見

さて、ここまで書いてとりあえずバージョンアップしたよー!っとJAM LOGの新バージョンリリース記事にTB送信しようと思ったら、バグ発見。 編集画面の一番下に、「コミュニケーション」「エントリー本文の要約」「トラックバックを送信」という各機能を呼び出すリンクがあるのですが、どれもリンク先が「http://ルートディレクトリ/admin/」。これではTB送信できないよ。ということで、早速ですがSourceForgeのForumの方にバグ報告しておきました。